Xジェンダーのための会員制サークル label X(ラベル・エックス)/MtXとFtX・Xジェンダー・GD(ジェンダー・ディスフォリア)・性別違和など

label Xとは

label X(ラベル・エックス)とは、Xジェンダーの方々が中心となって様々な交流を行う会員制の自助サークルです。

1、「性別」の性は「個性」の性

これまで「性別違和の悩み」というとそのほとんどは「生まれたときの性と真逆の性自認によるもの」でした。しかし近年はその実体が次第に理解され、性別違和が必ずしも、生まれたときの性と真逆の性自認によるものだけではなくなってきました。

とはいえ、確かにここ数年でセクシュアルマイノリティの間ではXジェンダーという性自認が広まってきつつあるものの、まだまだその実態は未知のもので、その中にはどんな人々が属しているのかもいまだ不明な部分が多いのも事実です。また、「Xジェンダーには一人として同じ性自認の人はいない」と言われるほど、多様な性自認を抱えています。その特徴ゆえに「同じ性自認を持つ仲間」を探して集まったにもかかわらず、あまりの違いに失望してしまう人や、孤独に陥ってしまう人たちもいます。

ただ、まったく同じ性自認をもつという人はいなくとも、部分的には共感できたり、似たような感覚をもっている人々は大勢いるはずです。

label Xでは、その「少しでも分かり合える部分」を大切にして、なおかつ性自認や性指向の多様性をお互いに認め合い受け入れ相互理解を深めることをひとつの目的としています。

残念ながら、生まれたときの性と真逆の性自認をもつ性同一性障害の人々には「同じ感覚や同じ考え方をもっていなければ、同じ性同一性障害とは認めない」という風潮が根強くあります。例えば「幼い頃から性別違和を感じていてこそ真の性同一性障害である」や「性同一性障害であるならば体の治療は当然のぞむはずだ」などの考えです。

私たちは性別違和を抱えていても、ひとりひとりは別の人間で、それぞれ違う存在です。

つまり、性別違和があるということ以外に、本来ならば何の共通点もないのです。

ですから「こうでなければならない」という考えや「こうしなければならない」という行動に則った規範は何一つ必要ありません。それは本当は性同一性障害の人々に対しても同じことが言えるのですが、悲しい哉、性同一性障害の人々の長く苦しかった過去の歴史は「社会に認められるためには異なる様相はすべて排除する」という悪しき風習を生み出しました。だからこそXジェンダーの人々は同じ過ちを繰り返してはならないと感じています。

人の数だけ「性別」の概念が存在し、体の性は単なる男性や女性という性別であっても、心の性である性自認の捉え方は一人ひとり違うということを尊重し相手の主張にも耳を傾ける余裕を持つ、それが相互理解の原点だとlabel Xは考えます。

2、会員制である理由

普段は誰にもカミングアウトをしていないけれど本当の自分を知って欲しいと思っている人は案外多いものです。また、身近な人には明かせないけれど、誰も自分を知らない場所でならオープンにしてもいいと思っている人もいます。

世間は広いようでいて狭いものです。不用意にネットでブログなどを書くと、自分ではハンドルネームや通称名で分からないだろうと思っていても、日常生活の内容や身近な出来事、あるいは住んでいる地区を予測されるような記事や写真から、個人を特定されることは珍しくありません。

すでに周囲にカミングアウトをしていて受け入れてもらえている環境であれば、なんら問題のないことでも、職場からの解雇や学校でのいじめ、差別などの様々な不安はもちろん、両親や兄弟姉妹、親類などには心配をかけたくないという想いから、普段は自分の性の悩みを誰にも明かせず、一人で苦しんでいる人もまだまだ少なくありません。

そんなXジェンダーの人々に、少しでも安心して本当の自分でいられる場所を提供したいという願いから、label Xでは会員制というスタンスをとっています。※1


※1 label Xでは興味本位で当事者になりすました入会を防ぐために本名での入会を原則としています。
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